Entertainment Lounge

チームラボプラネッツ 体験記

行こう行こうと思いつつ、機会がなかったのですが、先日、ようやくチームラボプラネッツに行くことができました。オープンして4年ほどなので、今更感もありますが、その時の感想などを、まとめてみたいと思います。

まず、プラネッツが他の展示と大きく異なるのは、入場時に裸足になることだと思います。実は、今回、あまり内容を調べたりしなかったので、裸足になるとは知りませんでした。

最初の展示は、水が流れている急な坂道を前屈みになりながら登る「坂の上にある光の滝」。公式の呼び方だと滝ですが、個人的には川上りに近い気がしました。結構急な坂で、立ったままでは登れず、手をつきながらじゃないとしんどかったです。

そして、次に体験するのが「やわらかいブラックホール」と呼ばれている、足元がふわふわして、非常に歩きにくいエリア。これも全身運動が必要で、かんたんに歩くことはできず、雪の中をかき分けていく感じが近いと思います。

この2つの展示を体験したとき、自分の中でモードが変わったような気がしました。

どういうことかというと、おそらく、普通の人にとって、裸足になるというのは、家やお風呂、あとは海や川に遊びにいったときくらいだと思います。ですが、ここでは、一種の公共の場所で裸足になるという、やや奇妙な状況におかれます。そして、「坂の上にある光の滝」や「やわらかいブラックホール」で全身を動かすことで、『観る』から『体験する』に移った気がしたんですね。

あと、これは展示をしっかりと見せる意味もあると思うのですが、通路を含めて館内が暗くなっています。そんな暗い中を歩くときに、感覚がいつもより鋭くなっている気がしたんですね、。例えば、次の展示に向かうとき、ちょっと床の材質が違うだけで驚いてしまったり、段差に敏感になったり。

カッコよくいうなら動物的な感覚が強くなった、他の言い方をするなら、おっかなびっくりな状態になったという感じでしょうか。

続く「The Infinite Crystal Universe」では、これまでとは逆に非常に明るい展示となっています。もしかしたら、ですが、それまでの暗さの影響で、より明るさに敏感になっていたかもしれません。あと、この展示に限らず、壁が鏡になっている展示もいくつかあります。上下左右を鏡で囲われると、立っているので上下の感覚はあるのですが、『奥の壁』という概念がなくなるので、広さの感覚が狂うというか、本当の部屋の広さがわからなくなります。

そして、今回の展示の中では、「Floating in the Falling Universe of Flowers」が、一番ヤバかったです。

これは、寝っ転がって投影される動画を観る展示ですが、部屋は暗く、また周囲は360度スクリーンになっています。そのため、寝っ転がり上を見ると、視界に他の人が入らなくなります。
そうすると、段々と他の人の存在が薄くなり、まるで本当に浮いているような気がしてきました。正直、一瞬、感覚がヤバくなりそうになったので、無理やり起きたくらいです。

この感覚を他の言葉でいうと、没入感というのがピッタリだと思いますが、私は、こういうのがVRじゃないかなと思います。

その後、屋外のGardenAreaもありましたが、個人的にそちらの展示は、あまり良さを感じられませんでした。というのも、GardenAreaでは、実際の植物が使われているので、日光が必要ですし、ある程度、新鮮な空気を循環させることも必要なのだと思います。ですが、上を見上げると、金属の骨組みや空といった、現実世界との境界線が見えてしまいます。

そうすると、今までの展示で感じていた、別の世界にいるようなバーチャルな感覚が薄れてしまい、普通の鑑賞モードになった自分がいました。

とはいっても、屋外にせざるをえない展示だと思うので、もっと現実世界と融合するような、ARのようなアプローチを深めていくのがいいのではないかなと思いました。

もちろん、屋外は絶好の撮影スポットなので、恋人や友達ときていれば、別の楽しみ方があると思います。一人でいった自分は、少しいずらかったのも事実です。

さて、こうやって改めて考えると、やっぱり『体験するアート』というのが一番の印象でした。もし機会を作れれば、再度、体験したいと思います。

デジハリの思い出
スティーブ・ライヒ『18人の音楽家のための音楽』を聞いて

Share on

ss | プロフィール画像
佐々木 真

音楽関連のディストリビューション、Webディレクターとして働いてきました。最近は、もっとコーディングしたいなあと思っております。

新着記事

大阪駅で迷ってしまい、20年前を思い出す

今から20年ほど前まで、僕は大阪に住んでいた。その後も、たまに関西へ行く機会はあったのけれど、最近、大阪や京都、関西への思いが一段と強くなってきている。 きっかけは今年、久しぶりに出かけた関西旅行だ。あまりに久々すぎて、 […]

久しぶりにNext.jsでポートフォリオ的なサイトを作成しま...

久しぶりにNext.jsを使って、ポートフォリオ的なサイトを作成しました。これまで作ってきた細々としたサンプルも掲載しています。 今回は、Next.js + microCMS + Vercel という構成で制作しましたが […]

レジェンドゲームヒストリー 〜ファイナルファンタジー〜

BSで2025年1月に放送された「レジェンドゲームヒストリー」。録画しておいたのを視聴。 FF1発売当時に焦点をあてた番組で、当時の主要スタッフのインタビューで構成されています。やっぱり、坂口さんの話が中心ではあったけど […]

サム&デイブ、サム・ムーア逝去

2025年1月10日、サム・ムーアが亡くなった。ソウルデュオ「サム&デイブ」のメンバーとして知られ、89歳だったらしい。 【訃報】ロックの殿堂入りデュオ、”サム&デイブ”のサム・ムーア89歳で逝去 サム& […]

関連記事

レジェンドゲームヒストリー 〜ファイナルファンタジー〜

BSで2025年1月に放送された「レジェンドゲームヒストリー」。録画しておいたのを視聴。 FF1発売当時に焦点をあてた番組で、当時の主要スタッフのインタビューで構成されています。やっぱり、坂口さんの話が中心ではあったけど […]

二階堂尚「欲望という名の音楽」

二階堂尚「欲望という名の音楽」を読了。音楽誌だけでなく、新聞や雑誌でも好評だったので、購入し読んでみた。 副題の『狂気と騒乱の世紀が生んだジャズ』からわかるように、ジャズが生まれたときの社会情勢について書かれているのだが […]

木曽崇 - 「夜遊び」の経済学 世界が注目する「ナイトタイム...

木曽崇「『夜遊び』の経済学 世界が注目する『ナイトタイムエコノミー』」を読了。2017年に出版された書籍なので、新刊ではないが、最近、木曽さんのXをフォローし始めたのもあり、手に取ってみた。 まず、自分が勘違いしていたの […]

大阪駅で迷ってしまい、20年前を思い出す

今から20年ほど前まで、僕は大阪に住んでいた。その後も、たまに関西へ行く機会はあったのけれど、最近、大阪や京都、関西への思いが一段と強くなってきている。 きっかけは今年、久しぶりに出かけた関西旅行だ。あまりに久々すぎて、 […]