Beyonce 「BLACKBIIRD」
遅ればせながら、ビヨンセのアルバム「カウボーイ・カーター」を聴いたが、これがものすごく良かった。実は、これまでビヨンセのアルバムを通しで聴くことはなかったし、全体で約80分とかなりボリュームもあり、どちらかというと『とりあえず聴いてみるか』という感じだった。
なのだが、曲に引き込まれ、途中で止めることができなかった。
ビヨンセ本人のコメントがあったのだが、今回の「カウボーイ・カーター」は、これまで見落とされていた、アフリカンアメリカンの先駆者たちの、アメリカ文化への貢献に光を当て、アメリカの伝統的な文化を基底に新たな作品を生み出す旅と考えているそうだ。
確かに、今回の収録曲は、リズミックな曲というより、伝統的なカントリーミュージックをベースにしているように聞こえる。
ミュージックマガジンに、このアルバムのレビューが載っていたのだが、その中で『前作のRenaissanceから続く、三部作の二番目のアルバム』と書かれている。確かに、曲間のインターバルが無かったり、一曲目の曲名が「Ameriican Requiem」で、最後の曲名が「Amen」だったりと、何らかの意図が込められたコンセプトアルバムなのだと思う。
あと、アフリカンアメリカンへのメッセージとして、二曲目の「ブラックバード」のカバーがあるのだと思うけれど、例えば歌詞だったり、選曲にもっとメッセージが込められているに違いない。自分の知識ではここくらいしか気付けなかったけど、アメリカ文学やアメリカ近代・現代史の専門家なら、このアルバムをもっと深く理解できると思う。
前作の「Renaissance」、ジャケットのデザインにちょっと引いていたのだが、これは前作のアルバムも聴かざるを得ない。