ブラインド・ウィリー・ジョンソン
ゴスペル・シンガーというと、一番にマヘリア・ジャクソンが上げられるが、彼女の前の世代にあたる歌手に、ブラインド・ウィリー・ジョンソンというアーティストがいる。
ブラインド・ウィリー・ジョンソンは、1897年に生まれた男性の歌手で、その名前からわかるように盲目のシンガーである。また、彼の音楽を聴くと古いブルーズに聞こえるが、実際はキリスト教をテーマにして歌われている。
とはいっても、アクが強いというか癖が強い演奏なので、誰が聞いてもかっこいいと思う音楽とはいいづらい。
彼の曲は、後の歌手にも影響を与えており、例えば、Led Zeppelinの「Nobody’s Fault But Mine」は、彼の「It’s Nobody’s Fault But Mine」が元ネタになっているし、「Dark Was The Night, Cold Was The Ground」という曲は、映画「Paris, Texas」のメインテーマになっている。
この曲は歌詞がないインストの曲なのだが、ライ・クーダーの寂寥感を感じる演奏に比べて、ブラインド・ウィリー・ジョンソンの演奏では、よりパワフルで強い印象を感じる。