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中河伸俊「黒い蛇はどこへ 名曲の歌詞から入るブルースの世界」

「黒い蛇はどこへ 名曲の歌詞から入るブルースの世界」を読了。新刊ではないのだが、ブルーズやゴスペルの歌詞を理解する一助として購入した。

この書籍は、中河伸俊さんが「BLUES&SOUL RECORDS」に連載している記事をまとめたもので、全部で35曲が取り上げられている。

ブルーズについて、Wikipediaでは『歌詞は、身近な出来事、感情を表現したものが多い。日常の幸せなことや憂鬱なこと(blues)を12小節に乗せて歌う。』と書かれている。
確かに、悲しみを歌っているものもあるけれど、どちらかというとエロティックな歌の方が多いと思う。また、直接的な歌詞で歌われているのではなく、隠喩が多いので、なかなか歌詞の解釈は難しい。

この書籍では、比喩・暗喩としての解釈だけでなく、社会情勢も絡めた解説がされており、面白いと同時に、非常に勉強になった。

ただ、読み終えて感じたのが、悲しみを歌った曲は敢えて取り上げなかったのだろうか、という点。
Sun Houseの「Death Letter Blues」がパッと思いつくのだけれど、ブルーズには悲しみを歌った曲も多い。

この連載は、現在も続いているので、自分が知らないだけで、過去に取り上げているのかもしれない。でも、もし続刊が出るのなら、哀情の歌をもっと取り上げて欲しいなあとも思う。

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ss

音楽関連のディストリビューション、Webディレクターとして働いてきました。最近は、もっとコーディングしたいなあと思っております。