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Chromeの仕様変更により、リファラの挙動が変わる現象

2020年10月、Webサービスを提供しているpaizaという会社の開発ブログに、このような記事が掲載されていました。

Chrome最新版(Chrome 85)で、徐々にWebサイトへの正確な流入元URL(URLのパス名)が取得できなくなってきています。
例えば、はてなブログからの流入では、どの記事から流入したかがわからず、流入元の調査・分析などのマーケティングへの影響が大きいと思われます。今回はまだWeb上での情報が限られているようなので、ここでは状況と対応方法について紹介したいと思います。

https://paiza.hatenablog.com/entry/2020/10/02/referrer_policy

ぱっと聞いた感じでは、それほど大したことではないように聞こえるかもしれませんが、サイトを運営するにあたって、とても重要な内容を含んでいます。

ここで、どんなことが発生していたか、一度整理してみます。
paizaは色々なサービスを展開しており、サイトを見ると様々なコンテンツが紹介されています。ですが、どうもTOPページヘのアクセスが増えているとのことでした。10年くらい前だと、Webサイトにアクセスするときは、まずはTOPページにいき、そこから自分が目指すコンテンツにアクセスすることが多かったですし、検索エンジンもまずはTOPページを上位に掲載していました。ですので、TOPページのアクセスが多いのは普通だったのですが、最近は、TOPページに限らず、サイト内の様々なページにアクセスされるのが当たり前です。ですので、TOPページのアクセスが集中しているのを、少しおかしいと感じたのではないでしょうか。

なぜTOPページヘのアクセスが増えてしまったのか。

paizaのサイトでは、その理由も公開されておりChromeの「Referrer Policy」が変更されたため、ということだそうです。

少し専門的な内容なので、補足しながら説明してみたいと思います。
Webサイトのアクセス解析を行う際に、どのサイトから訪問してきたのか(検索エンジン、ショッピングサイト、ブログなど)を調べるのですが、『どこから来たか』という情報をリファラと呼びます。そして、Google Chrome 85では、サイトにアクセスした際に取得できるリファラ情報について、ドメイン以降の情報を削除してしまい、どのサイトから来たのかはわかるが、そのサイトのどのページからアクセスしてきたのかがわからないようになっています。
今回のpaizaサイトの件では、開発ブログ全体のアクセスは増えていないが、TOPページからのアクセスが増えているという現象から、判明したようです。

ここで、ちょっとリファラというキーワードについて補足します。
これは参照元を指す用語で、Webサイトを運営する際に、どのサイトからの訪問者が多いのかを教えてくれる指標となります。
以前は、TOPページからのアクセスが中心で、個々のページのアクセス数やリファラなどをあまり気にしない時代もあったのですが、今では人気のあるページや力を入れるコンテンツを調べるため、どのページが読まれているかということが重要となります。

解決方法

このようにリファラとは重要な指標なのですが、その解決方法についても、元の記事で公開されています。Webサーバの設定を変える方法、ブラウザ毎に設定をする方法などありますが、metaタグを設置する方法が一番やりやすいかと思います。

まとめ

制作系のスタッフだと、今回のようなサイト運営に関することに、あまり触れないこともあります。ただ、今回のようなmetaタグの設置だと、逆に制作系のスタッフが行う作業となります。このように、例えデザイナーやプログラマーといった仕事を志望する人でも、ある程度、Web全般に関連する知識を、意識して覚えるようにしておきましょう。

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ss

音楽関連のディストリビューション、Webディレクターとして働いてきました。最近は、もっとコーディングしたいなあと思っております。